昆布茶・うめこぶ茶は糖尿病を改善できるのか?

そもそも「昆布茶・うめこぶ茶」とは

日本で古くから愛飲されている昆布茶は、梅を加えたうめこぶ茶を始め、刻み昆布を入れたものなど、多様なバリエーションがあるお茶です。基本的には昆布を乾燥させたものを粉末状にしてお湯に溶かす方法が一般的です。昆布が元々だしに使用されていることもあり、お茶としてだけでなく、うま味調味料として使用されることも良くあります。

また、他のお茶と違って茶葉がないため、直接溶かして飲むことができる点も特徴と言えるでしょう。

昆布茶・うめこぶ茶と糖尿病の関係

昆布茶やうめこぶ茶に含まれている2つの成分が、糖尿病に有効であるとされています。一つ目はバナジウムという成分です。バナジウムはインスリンと似た働きをすると言われており、糖をエネルギーとして体内へ取り組む手助けをしてくれます。

もう一つはフコイダンと言われる食物繊維です。海藻類に多く含まれており、昆布などのネバネバ部分に存在しています。このフコイダンは健康増進作用から美肌作用まで、多岐にわたって効果が期待されている成分です。糖尿病に関しても筋肉が糖を取り込む働きを促進すると言われており、動物実験では糖尿病状態にしたマウスの血糖値上昇が抑制されたという結果が出ています。また、肥満や中性脂肪にも効果がある為、直接・間接的に糖尿病の改善に役立っている成分だと言えるでしょう。

そのほか昆布茶・うめこぶ茶を飲むメリット

糖尿病にも一定の効果が見込める昆布茶ですが、他にも多くの効能が期待できます。

まず、昆布茶に含まれるアルギン酸などの食物繊維は糖質や脂質が体に取り込まれることを防ぎます。また、同じく昆布茶に含まれるグルタミン酸は食べ過ぎを防ぐ効能がありますので、肥満防止にも効果を発揮する飲み物と言えるでしょう。また、コレステロールや塩分、発がん性物質の体外排出を促進する機能があるのも魅力。腸の動きを活発にする働きもある為、体を内側からきれいにするのにうってつけです。

昆布には海のミネラルと呼ばれるヨードが多く含まれているため、代謝や肌への嬉しい効果も得られます。ヨードは甲状腺ホルモンの元となる成分。体の代謝機能の促進や脂肪燃焼が期待できます。また、肌の乾燥を防いでくれることから、潤いのある肌にする効果もあると言われています。

昆布茶に含まれる成分はまだまだ研究途上のものも多いですが、幅広い分野での効果が今後期待できます。日常的に食べているものでもあるので、飲み物として更に取り入れてみても良いかもしれません。

昆布茶・うめこぶ茶のデメリット・副作用

ミネラルが多く、カフェインも含まれていない昆布茶やうめこぶ茶ですが、積極的に飲む場合、気を付けておいた方が良いポイントが2つあります。

1つめはヨードの取りすぎによる甲状腺機能の低下です。過剰に摂取することで疲労やだるさなどの症状が出る可能性があります。甲状腺機能が低下した際に起こる症状が出てきたら、かかりつけの先生に相談したり、昆布茶を飲むことを少し止めたりして様子を見た方が良いかもしれません。

2つめは塩分の取りすぎです。昆布茶の粉末を入れる量にもよりますが、多めに粉末を入れれば、それだけ塩分を過剰にとってしまいます。塩分を多くとると糖尿病を悪化させてしまう危険があるので、入れる量には注意を払いましょう。

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